夢か、うつつか、幻か・・・。 架空の男子高校生の日記。
ふぁんと夢
ちょっwwwww、神様?wwwww
2006-11-29-Wed  CATEGORY: 未分類
ムーンフェイズ機能のついた腕時計がほしいなぁ。
でも高いんだよなぁ。
もし神様がいたらなんとかしてくれないかなぁ。

と思って夜空を見上げると

満月にメルヘンチックな形の時計の長針と短針がくっついていた。
いや、神様、そういうことじゃないんだけど・・・。





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何も言うな・・・。
2006-11-27-Mon  CATEGORY: 未分類
地元の商店街を歩いていると
黒い全身タイツにガイコツのマスクをかぶった二人組みに道をふさがれた。
「イ〜!!」二人組みはカン高い奇声をあげる。
○ョッカーの戦闘員の方?

無反応なオレを見て彼らはヘンテコな踊りを踊り始めた。
なんだ?オレのMPでも奪おうとしているのか?
買い物途中の主婦の嘲笑が痛い。

「むぁてい!!」背後から野太い声がして振り返ると
赤・ブルー・黄色の戦隊モノの衣装を身に着けた男達が腰に手を当てて立っていた。

「ショーテン・レッド!」
「ショーテン・ブルー!」
「ショーテン・イエロー!」

「中年戦隊
ショーテンGUY!!!」


説明しよう。
ショーテンGUYとは地元の商店街の戦隊モノ好きな店主たちが集まって
結成したコスプレ集団であり、地域振興と商店街の売り上げアップのために
ゲリラ的にヒーローショーを行うというなんだかアレな集団だ。

ちなみにレッドは八百屋
ブルーは魚屋
イエローは、お約束のカレー屋
である。

ま・・・、つまりオレはショーのダシにされたわけだ。


「くらえ!正義のちょい不良(ワル)フライング・チョーップ!」

(ブルーとイエローにかつがれて)宙を舞うレッドのメタボリック・ボディー。
そしてチョップが当たる前から悶絶して退散する戦闘員。


「大丈夫かい?」オレのもとに駆け寄る中年三人。

「ありがとう!ショーテンGUY!!!」オレも、のってやることにした。

「お礼なんていいんだよ。ただ、僕たちのことは他言無用だよ!」
キュピーンと親指を立てるレッド。

「うん。わかった!
ところで今日はなんでブラックとピンクがいないの?」

一瞬、マスクの奥のレッドの表情が曇った。


ブルーがオレの肩を軽く叩く。
イエローがオレの手にレトルトのカレーの入った袋を握らせ
小さく数回首を横に振る。

「僕たちのことは他言無用だよ!
・・・わかったね?」

オレに釘を刺すレッドは明らかに先ほどよりトーンダウンしており
ブルーとイエローに抱えられるようにして去っていた。


商店街の八百屋の奥さん(ピンク)と喫茶店のマスター(ブラック)
が駆け落ちしたらしいというウワサをきいたのは数日後のことだった。



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酔眠
2006-11-24-Fri  CATEGORY: 未分類
野球部の新人戦ベスト8入りを記念して
某所で開かれた飲み会に、なぜかオレも参加して、
宴の終了後、金井ハルカを送って帰るという大役を任された。

「アタシなら大丈夫だ」
顔を真っ赤にして言い張る彼女。
ジーンズに飾り気のないトレーナーという
想定内の私服姿に納得しつつ
オレは心の中で彼女にミニスカートを履かせてみる。

「短すぎだ。バカ」彼女が呟く。
え、なんで?


二人してそれぞれの自転車に乗り込むと
秋の終わりの冷たい風が火照った頬に心地よかった。

何か話しかけようとしたが
何を話せばいいのかわからなくて
オレは無言のままペダルを漕いだ。


「ここでいい」小さな祠のある交差点で金井ハルカは止まった。
「ココから先は、危険だ」

危険って、やっぱり家の場所とか知られたくないのか?
「わかった。じゃ、ここで」

「うん。気をつけてね。
これ、あげる。意外とおいしいよ」

彼女はオレの手に「納豆スナック」を握らせて去っていった。
なぜに納豆スナック。
そして、聞き間違いかもしれないが
最後少し口調が女の子っぽかったぞ。
やっぱり酔っ払ってたのかも。


オレは金井ハルカのあとをこっそりつけることにした。
しかし、ついさっき走り去ったばかりだというのに
彼女の姿はどこにも見当たらなかった。

おまけにどうやらオレは道に迷ってしまったらしい。
どこをどうやって進んだのか
なぜか深い森のようなところに迷い込んでいた。
ツタのようなものが自転車のスポークに絡みついて取れない。
オレは自転車を置いて走り出した。
走っても走っても市街地にはたどり着けず
森がオレの脱出を阻んでいるようにさえ思えた。

走ったせいか、今頃になって酔いがまわってきて
意識がだんだん薄・・・


*****************************


気がつくとオレは金井ハルカと分かれたあの祠の交差点うつぶせで倒れていた。
時計を見ると彼女と別れてから10分ほどしかたっていない。
キツネにつままれたような気分とはこのようなことをいうのだろうか。

ふと手を見ると
両手の甲になにやら文字が書いてあるのを発見した。

左手に「バ」
右手に「カ」

と一文字ずつ。
子供のいたずらにしてはやたらと字が綺麗だ。
なんなんだ?今日は。

そしてオレの背中には紺色のピーコートがかかっていた。

よく見てみると、そのピーコートは
ユカ通っている女子高指定のものだった。







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ユーレイ部員
2006-11-22-Wed  CATEGORY: 未分類
夜中、部室に忘れ物を取りに行くと
スパイクを磨いている華奢な男がいた。
オレはその部員に見覚えがない。
しかしその男の噂だけは先輩から聞いていた。

「もしや、アナタは夜中にスパイクだけ磨きに来る・・・」

「そうです。幽霊部員です」

「じゃ、あなたが50メートルを5秒台で走るという伝説の」

「幽霊部員です」

「そのスピードと、巧みなステップワークで
まともに試合に出ていれば高校日本代表間違いなしといわれた」

「幽霊部員です」

「次期キャプテン候補として人望もあった」

「幽霊部員です」

「マネージャーと幼なじみでひそかにつきあってた」

「幽霊部員です」


「・・・でも、二年前
地区予選決勝の朝、道路に飛び出した子供をかばおうとして
トラックに轢かれて死んだ・・・」

「・・・幽霊部員です」






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午睡
2006-11-21-Tue  CATEGORY: 未分類
午後の授業。
窓の外を眺めると
青い空に雲のように白い飛行船がぽっかり浮かんでいる。

肩ひじをついて、それをぼんやりと眺めていると
いつのまにかオレは飛行船の中にいて
丸い窓から外を眺めると
教室から肩ひじをついてこちらをぼんやりと眺めている自分が見える。

船内には小さな音で美しいメロディーが流れている。
金管楽器のような音色。
美しくて、それでいて親しみのあるメロディー。

なんだっけ、このメロディー?


キーンコーンカーンコーン。

チャイムが鳴り終わると
クラスメートたちが一斉に教室の外に出て行った。




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超・月の番人兄弟
2006-11-19-Sun  CATEGORY: 未分類
久しぶりにユカと映画を見た帰り
彼女の門限まで時間があったので
公園のベンチに座って今年初の
温かい缶コーヒーを二人ですすった。

夜空を見上げるとクレーターまで見えそうな巨大な満月。
いつもよりもかなり大きく見える。
いや、今こうして見ている瞬間も巨大化しているように見える。

「なぁ、今日の月、やけにデカくないか?」

「空が落ちてくる季節だから。
でも大丈夫。そろそろ彼が来るはずだから」

ユカさん?
それは、あの、ノストラダムスの新しい詩か何かですか?

「ほら」ユカが指差した月の下に
赤い作業服を着たヒゲの巨人が立っていた。
あまりにデカすぎて、遠近感がうまくつかめず
すごく遠くにいるのか、すぐ近くにいるのか
全く見当がつかない。

巨人は数歩下がって助走をつけると
月めがけてバイ〜ンと軽やかに跳躍し
右の拳で月を下から突き上げた。

月は天高く舞い上がり
本来の定位置に戻った。

「弟の作業着は緑色なのよ」
ユカは嬉しそうに教えてくれた。













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禁断の果実
2006-11-16-Thu  CATEGORY: 未分類
下校途中に気まぐれで入った路地裏で
赤く熟した果実を実らせた林檎の木を見つけて
オレは思わずその実を手に取ろうとする。

すると、狭い路地に不釣合いな、
外国産であろうリムジンの中から
黒いスーツにサングラスの白人が出てきて
「ソレを食べてはいけマセン!」と叫んだ。

オレがあっけにとられていると
「キミもアノようになりタイでスカ?」
と車内でうごめくものを指差した。

裸の男と女だった。
二人とも目はうつろで口にはよだれが垂れている。

「彼らはどうしてしまったんですか?」

「彼らハ、善悪の知識の木になった果実を口にして
この世の全てがわかってしまい、気がふれてしまったのデス
アナタがそれを食べたら、私はキミも連れてかねばナラナイ」

「・・・、このまま帰ります」
どこへ連れて行かれるのかは、怖くてきけなかった。

「よろしイ」男がリムジンのドアを閉めると、車はその場を立ち去った。


あれからどうしてもあの路地裏への行き方が思い出せない。

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学食の新メニュー
2006-11-14-Tue  CATEGORY: 未分類
マンガの肉でオレの心をわしづかみにした学食が
イチオシの新メニューを発表!
その名も

「メキシカンチーズカツカレーBLTバーガー
キムチ風味」

なに味?


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らりるれこ、ふたたび
2006-11-13-Mon  CATEGORY: 未分類
ユカの風邪が遠隔感染したのか
尋常じゃない寒気と頭痛に襲われたので
部活には出ずにそのまま帰ることにした。
帰りの電車の中で意識朦朧としていると
知らないうちに、らりるれこが隣に座っていた。

「風邪は引き始めが肝心よ」
そう言ってるれこは白い粉の入ったパッケージを
いくつかオレの手に握らせた。

「なんか人間やめたくなるようなクスリじゃないだろうな?」

「失礼ね。タダの風邪薬よ。1000円でいいわ」

「・・・500円。じゃなきゃいらねー」

「おでこから脂汗でてるわよ。
しょうがないから750円でいいわ。
言っとくけど市販のカゼ薬って
一箱千円以上はするわよ」

「うぅ、足下見やがって・・・」
オレは千円札をるれこに差し出した。

「まいど。食後、できれば寝る前に飲んでね。
悪い菌が寝ている間に体の外に出て行くから」

*********************

オレは就寝前にるれこから買った薬を飲み就寝した。
するとどうだろう。
布団に入って30分ほどすると胃がムカムカしてきて
吐くときと同じ感覚になってきた。

「やばい・・・」と思った言葉を口に出そうとしたが
出なかった。
そのかわり、黒い何かがももももも〜と
エクトプラズムのようにオレの口から出てきた。

長さ10センチほどの小さな黒いヘビだった。
こちらを警戒しているのかとぐろを巻いて
こちらを威嚇している。

が、ゴキジェットを吹きかけると
案外簡単にご臨終なさったので
ティッシュでご遺体をくるんで
ベランダから見える野球のグラウンドめがけて
投げ捨てた。
気が付くと寒気も頭痛も消えていた。
すごいぜ!らりるれこ。


*********************

翌日電車でふたたびらりるれこに会ったので
彼女にお礼をしようとすると

「え?クスリ効いたの?
口からヘビ?なにそれ?
そんな効果ないわよ。
あれね、実は粉々に砕いたハッカと
小麦粉を混ぜただけのモノだったの。
しかし病は気からとはよく言ったもんねー」

死なす!いつか死なす!!


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ココロ、ツナガル
2006-11-12-Sun  CATEGORY: 未分類
いいとも増刊号を見ていると、ケータイが鳴った。
ユカからだった。

風邪をこじらせて外出できないらしい。

習字のお稽古に激しく嫉妬した
自分の過去を省みて

「そうか。お大事にな。
元気になったらまた、会おうな」

と言って電話を切った。

会えなかったのは残念だが
ユカの声を聞けたのでよしとしよう。


ただ、問題は
オレのケータイのバッテリーが切れてたのに
普通に通話できたということだ。




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オレオレスラッガー
2006-11-10-Fri  CATEGORY: 未分類
夕方、忘れ物を取りに教室へ戻ると
オレの席にオレが座っていた。
どう見てもオレだった。

「やあ」席に座っているオレはオレに声をかけた。

硬直しているオレにヤツは話し続ける。

「ドッペルゲンガーって知ってる?
自分にそっくりの分身で、見ると数日後に死んじゃうってヤツ」

「・・・」

「なんで見ると数日後に死んじゃうかわかる?」

「いや・・・」

「分身が本物にとって変わろうとするからだよ。
分身は本物を見つけ出し、自分が本物になるために本物を、殺す」

ヤツの右手にはいつの間にかサバイバルナイフが握られていた。

オレはダッシュで教室のドアを開けようとする。

「ムダだよ。この教室から出られないように結界を張ったんだ」

じりじりとオレの分身が距離を詰めてくる。

ヤツがナイフを振り上げた瞬間
オレは一か八かヤツの膝下めがけてタックルに入った。

思いのほかタックルは綺麗にキマって
オレたちはもつれ合いながら床の上をごろごろと転がった。

転がった先には、いつの間にか
野球部の女スラッガー・金井ハルカが立っていた。

「な・・・」今度は分身のほうが硬直した。
しかし、すぐに機転をきかせてヤツはこう言った。

「金井、コイツに殺されかけたんだ!誰か呼んできてくれ」
いつのまにかナイフはしまってある。器用なヤツだ。

金井ハルカはしばらくオレたちを凝視すると
右手に持っていた金属バットを無言で振り上げ
分身の脳天を叩き割った。

分身の体は脳天から真っ二つに割れ中から
サッカーボールほどの頭から直接二本の腕が生えている化け物が出てきた。
化け物は凄まじい速さで匍匐前進して廊下の外へ消えていった。

「アレは“てけてけ”だ」金井ハルカはバットのへこみ具合をチェックしながらオレに言った。

「"てけてけ"?なんだそりゃ?」

「ワタシもよくわからないが、とにかく悪いものだ」

「ところで、何でオレが本物で向こうがニセモノだってわかったんだ?」

「オマエには右の手のひらに大きなホクロがあるがヤツにはなかった。
それにオマエは右鎖骨を折ったことがあるのでそこが人より微妙に太い
やつは左右均等だった」

「・・・え? なんでそんなオレの詳しい情報知ってんの?」

「そ、そんなことはどうだっていいだろう!
今日は家まで送ってってやるからさっさと帰りの支度をしろ」


校門を出てすぐのアパートの脇に
ゴツいアメリカンバイクが停めてあった。

「何してる?早く乗れ」
またもや硬直しているオレに
金井ハルカはオレにタンデム用のヘルメットを渡すと
セルを押してエンジンを起動させた。
牛が低く唸りながらゲップをするような排気音がした。

オレはバイクの後ろに乗ったのは初めてで
恥ずかしながら少しおっかなかったので
彼女の腰に腕をまわさせてもらうことにした。

ジャージ姿の金井ハルカからは
シャンプーなのか何なのか
そのイメージからは予想だにしなかった女の子特有の甘い香りがして
オレはかなりドギマギした。








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Shooting Star 〜天使遊戯〜
2006-11-08-Wed  CATEGORY: 未分類
真夜中、寝付けずに窓を開けると
小学生くらいの女の子がベランダの手すりにちょこんと腰掛けて
星空を眺めていた。

背中に小さな白い羽根のついたパーカーを着ている。
天使?

硬直しているオレの気配に気付いた女の子は
秘密を打ち明けるようにこう言った。

「星を撃つデス」

彼女は手のひらを銃の形にすると
「ばんッ!」と夜空に向かって叫んだ。

沈黙がベランダの脇を通り過ぎたのち
夜空に浮かぶ星のうちのひとつが
一瞬、輝きを増したかと思うと
流れ星となって夜空の端へと消えていった。

満足した女の子は続けて二つ、三つと星を撃ち落とし
それでも飽き足らず手のひらの銃を連射させた。

「ばばばばばばばばばんッ!」

星空からナイアガラの滝のように流れ星が降ってきて
地上を白い光で覆いつくした。

気がつくとオレはベランダにうつ伏せに倒れており
女の子の姿はなかった。

オレの手のひらには子供の頃大切にしていたのに
失くしてしまったオモチャの銃が握られていた。





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嫉妬の炎
2006-11-06-Mon  CATEGORY: 未分類
試験が終わった。

これでユカに会える。
学校から駅までの町並みがステキに見える。

「ガマンした分 会った時の喜びが デカいというものだ」
と言ったのはみつをだったっけ?あ、いや、オレだ。

二つ折りのケータイを魔法のコンパクトよろしく開くと
ユカに向けて、親指でニチニチと文字を紡ぐ。

「試験が終わりました。時間があったら、これから会いませんか?」

ニチッと一回、送信ボタンを押す。
「です・ます」調で新鮮さを演出してみた。

数分後、オレのケータイがヴィー・ヴィー・ヴィーと振動した。
ユカからの返事。さっそく開く。

「ごめんなさい m(_ _*)m。 今日は習字のお稽古があるの・・・。」

シュウジノオケイコ?

筆と墨のアレのことですか?
文鎮と墨汁のアレのことですか?

オレは習字のお稽古に激しく嫉妬した。
筆や墨や文鎮や墨汁に嫉妬した。

レポート用紙にマジックで大きく
「嫉妬」と書いてみた。
すると紙から青白い炎が立ち
やがて紙は黒い灰になった。




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ノストラクマ
2006-11-05-Sun  CATEGORY: 未分類
桜の下には死体が眠っているというが
近所の柿の木の下に北海道みやげで有名な
木彫りのクマが眠っているのはどうしたことか。
冬眠?冬眠なのか?

そのクマの彫り物には目がなかった。
あとから目の部分を削ったような痕跡はないので
おそらく彫り忘れたのだろう。

「ワタシは盲目であるかわりに、未来を見る能力を与えられました」
唐突にクマが喋り始めた。木彫りなのに。

「あなたの将来に関すること、なんでも一つだけお答えします。
仕事、結婚、金運、その他、応相談です」

「じゃ、今度のロト6の当たり番号を教えてくれ」

「それは出来ません。質問はあなたの極めて個人的な事柄のみに限定されます」

「じゃ、明日の試験に出る問題を一つだけ教えてくれ」

「まあ、それくらいならいいでしょう」

クマは英文和訳の問題を一つ教えてくれた。
オレは家にクマを持ち帰り、ダルマよろしくポスターカラーで目を描いてやった。

「依然として目は見えませんが、目が描いてあるのとないのでは
オシャレパワーが断然違いますね!」
クマはとても感激した様子だった。

翌日、クマが教えた問題は出なかった。

オレは家に帰りポスターカラーでクマにマユ毛を書いてやった。

それ以来クマは喋っていない。


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Oh Magic Night 〜夢で逢えたら〜
2006-11-02-Thu  CATEGORY: 未分類
ユカとかれこれ、十日以上会っていない。
と、いうのも
試験一週間前は、付け焼刃、もとい、勉学に集中するため
彼女と会わない、電話もメールしないというオレ内ルールがあるからだ
(だって彼女のせいで成績落ちたとか言われたら彼女がかわいそうだろ?)。

したがって女子高に通うユカとは試験が終わるまで顔すら見れない。
が、その分会った時の喜びがデカいというものだ。
オレ、自分でも軽くMだと思う。

かといって、勉強するぞと思って机に向かうも
普段部活で見ることのないドラマの再放送やら
読みかけの本やら
部屋の整理整頓やらが気になって
目標の半分も消化せずに就寝。

すると夢の中にユカが出てきた。
ユカはパジャマを逆に着てリンゴをかじりながら
こちらに後ろ向きに早歩きで向かってくる。

「う・わぁぁぁ〜・・・!」あまりの気味悪さにこちらに向かってきたユカを思わずよけると
ユカは勢いあまって後頭部から勢いよく地面へ落ちた。

「っつしゃ!!会えた!」ユカはオレを見ると、転んだ痛みも気にせず
アッパーのように下からこぶしを突き上げるアメリカンなガッツポーズをして見せた。


「どうした?パジャマ裏っかえしだぞ」

「あ、あのね、コレおまじないなの」

「なんの?」

「ハロウィンのおまじない。今が旬でしょ。
あと、リンゴを食べて後ろを振り向かずに鏡を見たり
靴をT字形に脱いだり、教えてもらったばっかでごちゃごちゃだったけど
結果オーライよねっ!」

「旬って・・・。一体誰に教わったんだ?学校のメルヘン同好会?」


「メルヘン・・・何?
違うわよ。お父さんよ。ふふふ」

「・・・でも、ユカのお父さんって
・・・お坊さんじゃなかった?」

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*

いつまでも鐘の音が鳴り響いてると思ったら
目覚まし時計の音だった。
そうさ。オチのない不思議なハナシなんて大抵夢なんだ。


翌日、ユカから手紙が届いた。
切手を貼って送る、アレだ。
みんな、忘れかけてるかもしれないけど・・・。

飾り気のない、水色の封筒を開けると
「きのうは楽しかったです。ありがとう。
それじゃ、勉強頑張ってね」的なことが
ハロウィンの絵柄の便箋に書いてあった。

夢だけどー
夢じゃなかった。

なんだか「となりのトトロ」が見たくなってきた。







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